引き続き2014年の絵になります。
「父の線画に『24年後の息子』が色を塗った日」についてのお話。
(2014,06,15)父の日 ジープ
遡るは1990年。
幼い私が父親に描いてもらった一枚の絵がありました。
題材は、自宅にあった『ジープ』のプラモデル。
父は車が好きで、家にはいくつかのプラモデルが飾ってありました。
私は父に似ず、車はあまり好きではないのですが、当時はそれを使って遊んだりもしていたように記憶しています。
あまり玩具を買ってもらえるということもなかったため、もっぱら「家にあるもの」で工夫して遊ぶ子供だったと思います。
当時は、いまほど絵も描いていませんでした。
小さなころから落書きは好きだったようなのですが、スケッチブックなどを与えられても「せっかくの白い紙が自分の下手な絵で汚れる」と感じ、使うことをひどくためらっていたことをよく覚えています。
そんなころ『お絵かき帳』というのでしょうか、ざらざらした手触りの画用紙が十数枚綴られている、幼い子供向けのスケッチブックが家にあり、経緯は忘れましたが姉と一緒に「両親になにか描いてもらおう」という機会がありました。
そのとき父に描いてもらったのが、この『ジープ』でした。
父は着色をせず線画のみでしたが、一生懸命描いてくれたのだと思います。
その線画を、私はずっと保管していました。
そして時は流れて2014年。
実家を離れて10年近く経ったころ、不意にこの『ジープ』の線画を思い出しました。
「父の日」が近かったこともあり、その線画をスキャンして着色し、贈り物のひとつとすることにしました。
1990年に父が描いた線画に、24年後に着色したわけですね。
贈り物は、思いのほか喜んでもらえました。
「よく残っていたな」と父。
ちなみにその『ジープ』のプラモデルは、いまもまだ健在です。
2015年に、樹脂粘土で『METAL GEAR SOLID V』のスネークを作った際にも活躍しました。
多くの片付けノウハウ・断捨離などの考え方では「一年間使わなかったものは今後も使わない」というのが通説としてあるようですが、この『ジープ』のように、長い歳月を経て活きる場合があります。
こうした思い出は、大切に仕舞っておきたいものですね。
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それでは今回はこのへんで!
最後まで読んでくださってありがとうございます(´ω`)