今回は、先月あたりに考えていた「小説の設計図」について。
小説を書くためのノウハウの提示ではなく、私が考えたことをちょっと整理する感じです。
小説の設計図
ファンタジー小説を書いています。
長篇小説を書きはじめて、今年で10年。
最初に書いたのは200ページほどの「長篇の1巻部分」でした。
そこから紆余曲折経て、いくつかの短篇も書き、自分なりに改善すべき点などを発見したりもしました。
書くときに気をつけることや、読み手に伝え忘れがないようにするためにも、自分で要点をまとめたり考察したりもしていました。
最初に書いた小説を読むと「つたないな」と感じるところがあります。
自分でそう感じるということは、成長している証拠、のはず。
そういうことを繰り返して、幾度も幾度も調整を重ねるうちに、自分なりの書き方みたいなものができてきたんですね。
で、最近になって一度、大きくテコ入れをすることにしました。
思考停止で書いていては、やはりいいものは書けないと思います。
よりよいものを書けるようになりたい。だからその繰り返しですね。
私が考えたのは
リズムのよい「展開」のために
適切で必要な「要素」を
きちんと把握して配置しておくということ。
つまりそれが「設計図」ということです。
設計図というと堅苦しい感じがしますが、計算や理詰めの設計図ではないです。
そういうのは、私が一番苦手です。
実際に書くときは、呼吸や感覚みたいなものを第一に考えています。
とすると「地図」というほうが近いのかもしれませんね。
目的地はここ。途中でこことここに寄って、何時くらいに到着したい。
そういう予定を記した地図が、この記事における「設計図」というものです。
長年、長篇小説を書いているので、話の運び自体はいくらでも書けると思います。
内容を決めずにいきなり書きはじめて、展開して話を結ぶ、ということも短篇で試みましたが、滞りなくできました。
ただ、そうやって書いた小説を「シナリオ」として見たときに、ちょっと展開が弱いなと感じることもあります。
つまり「エンターテイメント」になっているかどうか、ということですね。
そして短篇小説より長篇小説のほうが、よりその展開のリズムが難しいような気がします。
ずっと展開が激しくても、ずっと展開が遅くても、なんだか読みにくい、と私は感じます。
書き手が10人いれば、それぞれ求める「展開」は違うものになるでしょう。
面白いと感じるものは、人それぞれですからね。
どんなに名作と大評判の映画でも、必ず反対意見の人はいるものです。
大事なのは、自分が書きたい「展開」のために必要な「要素」が一体なんなのかを、書き手である自分がしっかり把握してから書くことだ、と思います。
私が考えた「設計図」がうまく活かせるかどうかは、これから私が書く物語で確かめるしかありません。
物語を書いていると、登場人物たちが勝手に動きはじめることがあるため、すべて考えた通りに書けるということは、まずないでしょうしね。
書きながら、また磨いていくしかないんだろうな~と思います。
それでは今回はこのへんで!
最後まで読んでくださってありがとうございます(´ω`)