創作中の物語『夜明けの続唱歌』より。
引き続き2013年の絵になります。
人物は「そのキャラがもつこだわり」で光らせる、についてのお話。
(2013,02,09)ナオト・ゴート
木樵の息子。
父の生業は継がず、民家に出没する猿を追いながら、そのほかの害獣狩りをする。
愛馬は大型で馬力があり、他人はその背に乗せようとしない。
遊戯札(ゆうぎふだ)が得意で、しばしばふらりと街におりては対戦相手を探している。
趣味や、所持している小物から、その人物のこだわりなどが見えてきます。
そのキャラクターが、なにを大事にしているか、ということですね。
物語のなかでそういったこだわりが光ることによって、人物の魅力がより深まります。
ですから小道具をおろそかにしてはいけません。
その人物になったつもりで、趣味嗜好を考えてみましょう。
たとえば、このキャラクターは馬を大切にしています。
馬を小道具としてしまうのはいかがなものか、と思うところだとは思いますが、これが「劇場で催される舞台」なら、本物の馬ではなくハリボテのセットや、人が被りものをしたりして表現するところだと思います。
舞台が現代なら、馬ではなく自動車やバイクでしょうか。
キャラクターの周囲のものを捉える場合、そうやって客観的に想像しやすいものに置き換えてみるのも、ひとつの方法だと思います。
今回はキャラクターの魅力の光らせ方のお話ですので、ここは便宜的に一度、馬も「キャラクターを描くための小道具」として考えてみてください。
話を戻しましょう。
このキャラクターは馬を大切にしています。
単なる「移動の手段」ではなく、周囲に互いの友情さえ感じさせるほどです。
それを客観的にも感じさせる場面を描くわけですね。
たとえば馬の首を抱いて長い時間ぼそぼそと語る姿や、丁寧に馬体を洗ってやる姿など。
馬のほうにしても、日頃の主人による溺愛ぶりが心を開かせたのであって、主人以外の他人は背中に乗せたくないわけです。
端々にそういった描写が描かれることによって「この人は○○な人です」という「言葉だけの説明」よりも、ずっと伝わりやすくなります。
キャラクターは、小道具を所持しているだけでは非常にもったいないのです。
そこにしっかり「こだわり」をもたせて、描きましょう。
『キャラクターの特徴づけ』については、こちらの記事も参考にしてみてください!
『オリジナリティを育てる方法』については、こちらの記事からどうぞ!
『夜明けの続唱歌』関連の前回の記事はこちらからどうぞ!
『夜明けの続唱歌』については、こちらの記事も合わせてどうぞ!
それでは今回はこのへんで!
最後まで読んでくださってありがとうございます(´ω`)