「オリジナルのキャラクター作りで悩んでいる人」
- お気に入りのキャラクターができたけれど、もっと印象を強くしたい。
- だけど、どうすれば特徴が際立つのかわからない。
- 簡単なやり方とかコツってあるの?
こういった疑問に答えます。
この記事を書いている私には、こういった経験があります。
- 20年以上、創作活動を続けてきました。
- 同人ゲームのキャラクターデザインや、助言を求められてマップデザインやアドバイスなどのサポートも行ってきました。
- ボイスドラマのシナリオ制作、編集などを行っていたこともあります。
複数の作者・作品に触れるなかで、いろいろと学ぶことがありました。
さて、そこで今回は「キャラクターの特徴づけ」について。
あなたは、オリジナルの主人公キャラクターを作りました。
では、そのキャラクターの特徴を「箇条書きで3つ」書き出してください。
……書き出しましたか?
それでは見てみましょう。
こういうところから考えていませんか?
- 外見的な長所(顔がいい・背が高い・脚が長い)
- 能力的な長所(足が速い・喧嘩が強い・歌が上手い)
- 性格的な長所(思いやりがある・意思が強い・協調性がある)
理想のオリジナルキャラクターを作ったら、そのキャラクターの長所、つまりいいところから考えるのが普通だと思います。
輝かしいものを持っているから、主人公なんだ、と思うかもしれません。
しかしそれで「特徴」としてしまっては、多くの場合、あとでつまずくことになります。
結論:コンプレックスから考える
いきなりですが、これが結論です。
結論:キャラクターはコンプレックスから考える!
以下に、その理由を書いていきます。
理由:なぜコンプレックスから考えるの?
コンプレックスから考えるべき理由
「誰も持っていない能力こそが、そのキャラを決定づけるものなんだ!」
と思うかもしれません。確かにそれも一理あります。
アンパンマンは「顔がアンパンでできているキャラクター」で有名ですからね。
ではこう考えてください。
その能力をなにかのために使う「理由」が、ありますか?
なぜコンプレックスから考えるのか。
それは人が「行動」を起こすために強い原動力となるものだからです。
なぜそうなるのか、次に例を挙げます。
コンプレックスの「ない」キャラクター
すべてにおいて完璧で有能な人物がいたとします。
そこに突然、助けを求める人が現れたとします。
そしてその結果…。
「主人公だから当然助けた」
これではストーリーになりません。
人物像に「行動」に至る背景がないからです。
コンプレックスの「ある」キャラクター
すべてにおいて完璧で有能な人物がいたとします。
ただし、人からはそう思われていましたが、
その人物にはコンプレックスがありました。
過去に救えなかった人がいて、人知れず努力を続けてきました。
もう克服できたはず。しかしいまもおそれています。
また同じようなことが起きたとき、今度はできる、という保証がないからです。
そこに突然、助けを求める人が現れたとします。
そしてその結果…。
「おびえ、葛藤をいだきながらも足を踏み出すことができた」
ここにドラマが生まれます。
ストーリーとは、こうした「心の動きを描くこと」でもあります。
ここで「足を踏み出すことができた」としたのは
人物に「行動」に至る背景があれば、自然とこういう表現になる、という意味もあります。
キャラクターに求められる特徴
あなたの好きな作品の登場人物を思い浮かべてください。
多くの魅力的なキャラクターは、みんな自分のコンプレックスをなにかしらのかたちで克服し「行動」に繋げているはずです。
短所、あるいは弱点と言い換えてもいいかもしれません。
先に挙げたアンパンマンは「顔が傷つくとパワーが出なくなる」というコンプレックスがあるにも関わらず、それをいとわず、お腹を空かした子には、みずからの顔をちぎって分け与え、顔を濡らすために狙い撃ちされようと、悪には正面から立ち向かいます。
そこが、人を惹きつける=「魅力」となるのです。
愛と勇気だけが友達、と主題歌でも歌われているように、
顔がアンパンだからアンパンマン、ということだけでキャラクターが特徴づけられているわけではないのです。
現実に置き換えてみても同じことが言えます。
人は、自分にないものを求めるからこそ「行動」するものです。
- お金がない→稼ぐ方法を探す
- 服のセンスがない→雑誌や流行をチェックして改善を目指す
- 料理が上手くない→ネットや本や教室で学ぶ
- 歌が上手くない→ボイストレーニングを行う
- 体力がない→ジムに通う
そしてここを見ているあなた。
あなたは、自分のオリジナルのキャラクターに「特徴がない」と考えたからこそ
この記事を読んでみる、という「行動」を起こしたはずです。
結果:【キャラクターの特徴づけ】コンプレックスから考える【行動する性質】まとめ
コンプレックスを持たない人はいませんよね。
自分には魅力がない、特徴がないから、そうじゃないものをキャラクターに与えよう。
自分の持っていないものを与えて、困難に立ち向かわせよう。
多くの人はそう考えて、長所や優れた能力を主としてキャラクターを考えてしまいがちです。
けれど、魅力的なキャラクターを「行動」させるのは、長所よりも「短所」です。
そしてそれを克服しようと立ちあがるところに、物語が生まれます。
つまり、特殊な能力以上に持たせるべき特徴は「コンプレックス」なのです。
主人公だからといって、特別に優れている必要はありません。
それぞれが異なった背景を持っていればいいのです。
それを克服するために、あなたのキャラクターは「行動」を起こします。
この記事を読み、思いあたることがあったなら
それを克服するために、あなたも是非「行動」を起こしてみてください!
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