「創作」の視点で人物を洞察するシリーズ。
1980年1月21日は、水樹奈々さんの誕生日。
声優としても歌手としても第一線で活躍されていますね。
というわけで今回は
「繊細さを支えるたくましさ:水樹奈々」についてのお話。
水樹奈々
歌手志望だった父親に「演歌歌手」の夢を託され、5歳から中学を卒業するまで「毎日休まず」猛特訓を受けていたそうです。
その特訓ぶりは筋金入りだったようですね。
- 音感を養うためにピアノやエレクトーンを習う。
- 歌手になったときにサインを求められて困らないよう書道を学ぶ。
- 門限に5分でも遅れると物置に閉じこめられる。
- 友人の家を行き来することについてもいい顔をされなかった。
などなど。
確かに厳しい。
しかし、この時点ですでに「有名人として仕事をするなら一流であれ」という視点であつかいを受けていたようにも見受けられます。
それによってご本人の意識も「自分は歌手になるんだ」と、より強いものへと変化していったことも考えられます。
創作に没頭していると、自分がどうなりたいのかとか、作品をどういったかたちで発表したいかなどといったことは、つい忘れてしまいがちです。
しかしそこできちんと「イメージ」ができれば、やるべきことも、より厳選されて見えてくるものではないでしょうか。
そんな幼少期を送っていた水樹さん。
地元では「のど自慢大会荒らし」と呼ばれていたというくらいですから、厳しさにも拍車がかかっていたのかもしれません。
中学2年で芸能プロダクションから声がかかり、所属の条件が「のど自慢全国大会での優勝」。
見事その条件をクリアしたところから、上京されたようです。
学業の途中から声優の勉強をはじめたそうですが、歌手デビューよりも声優デビューが早かったのですね。
それで世間的には「声優が歌手もやっている」というイメージがあるのかもしれません。
「声」による表現というジャンルで、幅広く活躍されていることで世間からは「才能がある」「天才だ」と評されることも少なくない水樹さんですが、実際にはとにかく「努力の人」だと思います。
周りの人が遊んでいるときにも、ずっと努力してきた人でなければ、本来の繊細さを支える「たくましさ」は築けていないのではないでしょうか。
きっかけは親の夢だったのかもしれませんが、とにかく負けず嫌いで、努力を重ねる方のようです。
ひとつところに留まることなく、常に先を、自分のやりたいことを目標にして走っている、という印象を受けます。
やりたいことがあるのなら、全力で振り切っていきたいですね。
私が思い出深いのは『METAL GEAR SOLID PEACE WALKER』で演じられたパス。
パスは内面が複雑で、その続編においても続投して難しい役柄だったと思いますが、空気感を一気に変える表現力で、見事に演じられていました。
小島秀夫監督作品『DEATH STRANDING』ではレア・セドゥさん演じるフラジャイルの吹き替えを担当されています。
こちらもパスと同じく内面の複雑な難しいキャラクター。
小島監督は「この人物を演じられるのは水樹奈々さんしかいない」と即決したそうです。
日頃の創作でも、水樹さんのように「人の心を掴む表現」を求めていきたいものですね。
それでは今回はこのへんで!
最後まで読んでくださってありがとうございます(´ω`)