映画や漫画、小説や音楽。それらの作品に触れたことで「救われた経験」をもってますか?
そういった経験は生きていくうえでの助けになるだけにとどまらず、創作の糧にもなります。
救われたら、今度はアナタが作品を通じて誰かを救う番です。
というわけで今回は
「自分が『救われたもの』を作品内へ反映する」についてのお話。
(2014,10,29)アイネ・リンデンソール
引き続き2014年の絵です。
創作中の物語『夜明けの続唱歌』より。
月の精霊に仕える妖精、月妖(げつよう)のアイネ。
このキャラクターはこちらの記事でも紹介しました。
picoblog.hateblo.jp
このアイネの特徴は歌声です。哀切な歌声で、聴く者を惹きつけます。
『夜明けの続唱歌』の作中には『月の詩』という名の、広く知られる童唄のようなものが登場します。作詞もしました。
アイネがうたうことでそこにこめられた意味が、より深く理解できる、聴く者に届く、といった内容になっているのではないかと思います。
うたうことは、好きですか?
私は好きです。
上手い下手は関係ありませんよ。愉しむことが大事です。
ずいぶん前から、YouTubeやニコニコ動画で、歌を投稿してきました。
車を運転して一人で移動するときは人の眼も気にせず、だいたい声を出します。
なんとなく好きだった曲をうたっているときに、こんなことがありました。
歌詞の意味もある程度わかっていて、それまでに何度も聴いたことのある曲です。
何度もくり返し聴いて、歌詞を見なくてもうたえるようになっていました。
あるとき、いろいろとよくないことが重って、ふさぎこむような気持ちになり、それを吹き飛ばすためにうたっていました。
すると突然、涙が出てきたんです。
その理由は、歌詞にありました。
何度もうたってきたのに、なぜ?
それは、自分の置かれている状況と、その曲の歌詞の内容が、見事にリンクしていたためでした。
そのときはじめて、本当の意味でその曲を「理解した」のだと思います。
「体感した」と言い換えてもいいかもしれません。
涙はすぐに止まりましたが、なぜかものすごく心が揺さぶられる思いでした。
そういった出来事を経験すると、やはり創作する作品にも反映されます。
アイネがうたうと、多くの人が聴き入ります。
多くの人が聴き馴染んだ歌曲でも、歌う人やその表現力が楽曲に合致していれば、より強い影響力をもち得ると思うのです。
アイネは、不遇なところのあるキャラクターです。
しかしその『月の詩』が、アイネを救います。
私も、たくさんの音楽に救われてきました。
歌曲だけでなく、ゲームのBGMや、映画のサントラ、クラシックなども幅広く聴いてきました。
アナタを救う曲はありますか?
一番好きな曲。懐かしい曲。気づくと口ずさんでいる曲。
無料で聴けたり、定額聴き放題というサービスが広まってしまいましたが、そんななかでも、一曲ずつを真剣に聴けていますか?
ときにはそういった音楽に、じっと耳を傾けてみてください。
丁寧に仕上げられた「消耗品ではない作品」は、きっとアナタを救うはずです。
アナタの創る作品も、意識せずともそういったものから受けたイマジネーションを糧にしつつ、彩られていくのです。
そして今度は、アナタの番です。
誰かにとっての「消耗品ではない作品」になるよう、丁寧に創り続けていきたいですね。
ひとつ前の過去絵紹介記事はこちらからどうぞ!
それでは今回はこのへんで!
最後まで読んでくださってありがとうございます(´ω`)