創作中の物語『夜明けの続唱歌』より。
引き続き2014年の絵になります。
「作品の「色合い」から不足を見抜く」についてのお話。
(2014,01,03)カレイラ・メレンデス
とある目的で編成された特殊部隊の生き残り。
終戦後、敵味方を問わずに多数の孤児を引き連れ、難民の受け入れを求め歩いた。
かつての孤児たちからは現在も「母」と慕われている。
ひとつの作品内における、登場人物の「色合い」は意識していますか?
無理にイメージカラーに直結する必要はありませんが、
作品を「一枚の絵」として眺めてみてください。
アナタの作品は、どんな色で描かれているでしょうか。
にぎやかな作品なら、きっと多彩な配色で、鮮やかに塗られていると思います。
逆にひたすらダークなファンタジーなら、暗い色の人物ばかりでしょうか?
その絵をよく見れば、一色ではないはずです。
たとえ色遣いが暗くても、黒っぽい赤だったり、鈍い色の金銀だったり、さまざまな色で塗られているものだと思います。
新たに登場人物を追加する場合など、この「色」を意識してみると、そこに足りない人物、あるいは「差し色」のように、効果的に物語を動かしてくれる人物というのが、見えてくることがあります。
たとえば美男美女の容姿の優れた人、能力の突出した人など「作者の好みの人物像」ばかりで彩られた作品は、どこか色が偏ったり、薄くなってしまいがちです。
そこに「差し色」を入れるわけです。
試しに、いまある色と「真逆に位置するような色」を置いてみましょう。
そこから癖のある軽妙なキャラクターや、味のある脇役が生まれたりします。
そしてその「色の対比」が、あるときは衝突を生み、物語を動かします。
同じ色へと混ざり合わずに、それぞれを主張するわけですね。
全員をその枠にあてはめて考える、というわけではありません。
ある程度煮詰まってから「こういう視点もあるな」といった具合に意識してみると、新たな発見があるかもしれません。
自作品というのは、誰しも思い入れがあります。
それゆえに、どうしても客観的に見れなくなってしまうことがあるものです。
独りよがりになりすぎて、見えるはずのものが見えないと、とてももったいないように思います。
やはり、作品はさまざまな角度から見るべきです。
そのひとつが、今回ご紹介した「一枚の絵」として「色合い」を見てみるという方法。
一度、試してみてください。
そして「描くのが苦手な人物」を避けずに、登場させてみてください。
きっと、より一層深みを増した彩りの作品へと、深化させることができるはずです。
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それでは今回はこのへんで!
最後まで読んでくださってありがとうございます(´ω`)