創作中の物語『夜明けの続唱歌』より。
今回より2014年の絵になります。
「ファンタジーの移動手段は馬でなければならないのか」についてのお話。
(2014,01,01)クルシェーレ
砂漠の入口にある旅宿で飼われている駿馬(しゅんめ)。
立派な体躯で毛艶もよく、静かな眼をしているが駆けると力強い。
架空の世界を舞台とする場合、移動手段として馬を登場させるかどうか、ということはちょっとした分岐点だと思います。
現実を踏襲した世界観で統一する場合、当然のように馬は登場します。
ファンタジー作品でも、人気の動物ですよね。
特になにも考えずに登場させても不自然にはなりにくいのが馬のいいところですが、それだけ目新しさはない、ということにもなります。
そこで、独自の世界にこだわりたいという人は「移動手段として利用される動物」というものに着目すると、わかりやすい変化をつけられるかもしれません。
移動手段というのは、主人公だけでなく、普通に生活する人々にとっても重要な存在となります。生活に密着した動物であれば、さまざまなシーンでその姿を見かけることにもなるでしょう。
有名なところでは『ファイナルファンタジー』シリーズのチョコボなどがいますね。
背中に鞍を乗せ、またがって移動することができる、大きな鳥です。
シリーズのはじめからの常連で、その都度BGMもアレンジされています。
ときには主人公の相棒であったり、育成したりレースに出したり、不思議のダンジョンにもぐったり。
ツンツンヘアーを「チョコボ頭」などと揶揄される場面も、「チョコボ」が浸透していなければ成立しなかった表現です。
ただの移動手段であれば、そこまで受け入れられなかったのかもしれません。
いつの間にかマスコットキャラクターのようにシンボル化していましたよね。
個人的には『ドラゴンボール』のイラストや『ドラえもん』の映画などで、二足歩行の竜にまたがっていた姿も印象に残っています。
過去にも、映画『ネバーエンディング・ストーリー』のファルコンのように、空を飛ぶ犬に似たシンボルが受け入れられていることからもわかるように、馬が登場する世界であっても、ほかの移動手段があっていいと思うのです。
現実にも、ラクダやトナカイの背に乗って移動する地域があります。
変わった動物に乗る民族などを登場させれば、地域色も強くなるでしょう。
アイデア次第では、移動手段の動物だけで独創的な世界が描けるはずです。
そこにどれだけ「存在感」を与えられるか、という部分が、腕の見せどころではないかと思います。
ちなみにこの年は「午年」で、年賀状にも使用しました。
『キャラクターの作り方』については、こちらの記事も合わせてどうぞ!
『夜明けの続唱歌 』については、こちらの記事も合わせてどうぞ!
それでは今回はこのへんで!
最後まで読んでくださってありがとうございます(´ω`)