「意味のある会議をしたい人」
- 毎回、無駄な会議でダラダラと中身のない集まりになりがち…。
- せっかく時間を割いたんだから、意味のある会議がしたい!
- 会議に正しいやり方ってあるの?
こういった疑問に答えます。
意味のない会議となる原因を排除し、正しいやり方を実行すれば、実りある会議ができるようになります。
この記事を書いている私も、上司がたびたび設定する「意味のない会議」に苦しみました。
ある日、上司から会議について相談を持ちかけられたので、私の考える「会議に必要なもの」を伝えましたが、あまり理解してもらえたようには思えませんでした。
その後、少しずつでも改善に向かえばよかったのですが、会議の形式が変わっただけで、根本的な解決に至っていません。
所要時間が短くなったため、その点だけは以前の会議よりましになった、という程度です。
結論
結論:事前準備が大切。会議の目的(ゴール)を参加者全員で共有し、そこへ向かうこと。
私が上司に提案したのは、要約するとこういったことでした。
会議において進行役の役割は非常に大きく、大切です。
むしろ「会議の成否は進行役にかかっている」ともいえるかもしれません。
なぜ「事前準備が大切」なの?
会議はただ行えばいいというものではありません。
目的のはっきりしない会議は、ただ無駄な時間を消費するだけの意味のない会議になります。
生産的な「意味のある会議」とするために、最重要となる基本的なポイントを挙げていきます。
準備が大切
いきなり会議を開いて、その場で画期的な意見が出てくるわけがありません。
会議の参加者はクイズ番組の回答者ではないのです。
事前に充分な時間が与えられれば、参加者は自分で考えたり、調べたりすることができます。
参加者へ「会議の目的」と「アジェンダ(議題)」を事前に知らせることは、最低限必要なことです。
●会議に必要な資料は、遅くとも前日までに配布
会議がはじまってから資料を配るようでは、有益な会議とはいえません。
なぜなら、資料は会議の場でなくても、個人で読めるものです。
さらに、配布された資料に目を通しながら会議に参加することになるため、進行に集中できなくなります。
●目的(ゴール)を共有する
会議がはじまってから「なにについて話すのか」が発表されるようでは遅いです。
まずは、事前に会議の目的(ゴール)をはっきりと設定すること。
その目的達成のためにクリアすべき課題についても、事前に共有しておく必要があります。
参加者にアンケートを実施して意見や課題を調査しておく、という方法も効果的。
実際に私が上司に提案したのは「ビジョンがはっきりしないこと」でした。
会議がはじまり「どこへ向かいたいのか」が提示されていないなかで資料が配られ、簡単な資料の説明があり、各自に意見が求められます。
人間には誰しも「新しいものを拒絶する」という心理的な働きがあるため、参加者からは生産的な意見は出ません。
30分ほどの会議を終えて残るのは「徒労感」「なんの会議だったの?」という意見。
会議を開いた上司から相談を受けた私は言葉を選びながら、
「経営陣のビジョンがはっきりしないこと」「目的(ゴール)を共有できていないこと」を挙げ
「目的へ向かうための議論をする場になっていない」のではないか、と提案しました。
ビジョンについて上司に尋ねると「企業理念」をそのまま答えるような状態で絶句。
それがビジョンであるならば、ひとつひとつをもっと掘りさげて考える必要があると思います、と伝えました。
その後は、よその会議をそのまま真似して実行する、という形式だけの変化がありました。
会議時間は短縮されましたが、結局はビジョンがなく、事前準備もありません。
残念ながら、真剣に改善しようとしなければ「意味のない会議」が続いてしまいます。
ここを読んでいるみなさんは、そのような会議に苦しめられないようご注意ください。
●根まわしを行う
言葉のイメージの悪さはありますが、そういうことではありません。
「コンセンサス(意見の合意)」を事前に得ておく、ということです。
発言力のある人へ質問するなどして、会議前の時点での考えを確認しておくこと。
それによって会議中の脱線や対立などを防ぐことにもなります。
●イメージする
進行役はいきなり会議の場に臨むのではなく、実際の設定でイメージトレーニングをしておくことが大切です。
使用備品についても確認し、本番で手間取らないようにしっかり準備をしましょう。
当日の会議進行のポイント
●意見が言いやすい雰囲気を作る
意見を求めても、なかなか発言はしにくいものです。反対意見となればなおさらでしょう。
そこで、発言を引き出すために進行役が「仮の提案」を述べるという方法が有効になります。
「出ている意見とは逆に、こういう考え方もありますがどうですか?」といった具合。
アンケートを実施していたなら、そこから意見を抜粋することもできるでしょう。
●論点のずれを修正する
話の流れで別の話題に脱線し、そちらが盛りあがる場合があります。
放置すれば本題についての議論ができなくなり、意味のない会議となります。
それを修正するのも、進行役の役目です。
脱線には「準備をして次回以降に検討しましょう」という姿勢で区切りをつけます。
●セクションを区切る
会議の途中で「現時点でのまとめ」をし、状況を整理しましょう。
1対1で話しているときでも、長くなったときに「つまりなにが言いたいかというと」と、まとめることで話が理解しやすくなりますよね。
行動につなげる
目的(ゴール)に到達するために、どのような意見が出て、結果はどう決まったか。
あとになって「言った・言わない」の齟齬が生じないように、簡易なものでも議事録は作成しておいたほうがいいでしょう。
私の上司は「自分の発言した意見や主張をきれいさっぱり忘れる人」なので、特に議事録の必要性を感じます(笑
【実績を手にする】意味のある会議のやり方【準備が大事】まとめ
- 「意味のない会議」となる原因を排除する。
- 「意味のある会議」とするポイントをおさえ、確実に実行する。
- 「進行役」はきちんと役割を自覚し、会議の事前準備・会議の進行をしっかりする。
- 「参加者」は会議の目的を理解し、建設的な意見をもって出席する。
これらを実行することで、会議の改善はできます。
いきなりは難しくても、ブレない方向性を持つことが大切なのです。
今回はこんなところで!