2019年11月8日は『DEATH STRANDING』(デス・ストランディング)の発売日。
プレイステーション4用の「ストランド・ゲーム」。
ストランド・ゲームが体験させたもの
小島秀夫監督作品『DEATH STRANDING』では、当初よりひとつの大きなテーマが公表されていました。
インタビューなどで語られてきたのは、以下のような内容でした。(要約)
人類の文明は、猿が道具を使うようになったことではじまった、と考えられている。
猿が手にした道具は「棒」。
これは武器として「敵や驚異を遠ざけるため」に使われる。
現代の銃なども、本質的にはこの「棒」と同じである。
もうひとつの道具が「縄」。
これは「大事なものを繋ぎとめておくため」に使われる。
これまでに作られた数多くのゲームは「棒で殴り合う」ものばかりだった。
だから「縄で繋がる」ゲームを作ろうと思った。
SNSの発展で個が強くなり、人と人との繋がりが変化してきた世界。
人との距離感がわからなくなっている人も大勢います。
「ネットが世界を繋いでも争いはなくならなかった」という作中の台詞からもわかるように、人との繋がり方を提案するような作品となっています。
また、この作品では掌、手型が重要なモチーフとなっています。
人の手は、誰かと繋ぐこともできるし、拳を作れば殴り合うことにもなる。
どのように他者と関わり、生きていくのか。
人は、死者とも親とも、繋がっています。
あなたは「棒」を選ぶのか「縄」を選ぶのか。
そんな強いメッセージがこめられています。
練りに練られたこの作品を、短い文章で語り尽くせるわけもありませんが、小島監督が「ストランド・ゲーム」で表現した「他者との繋がり方」は非常に心地よく、人と人とのあるべき姿なのではないかと感じます。
この発売日にも、仕掛けがありました。
11月8日。
「11=棒 / 8=縄」になっています。
こういった細かなネタを仕込むところは、いかにも小島監督ですね。
それでは今回はこのへんで!
最後まで読んでくださってありがとうございます(´ω`)