「物語舞台の設定ができた!」
- 主人公の名前や地名を決めた。
- 地図を作って国や街の位置を決めた。
- 登場するモンスターや魔法を決めた。
残念ながら、それだけでは「世界設定が済んだ」とはいえません。
いくつかの同人作品でアドバイスをしてきた私の実感として、そこを誤解している人は少なくありません。
というわけで今回は
「アイデアの種を育てる:世界の設定」についてのお話。
一番大事なのは
もちろん、地図や地名、国や街、活躍するキャラクターやモンスター、そして魔法の名称も大事な要素です。
しかし、それで設定は終わりではありません。
一番大事なのは、
世界が「その状態・環境となっている理由」をきちんと説明できる。
これが、世界を設定する、ということです。
理由が必要なのはなぜ?
たとえば、争うふたつの国があるとします。
対立する理由は、どんなものでしょうか。
国をあげて戦をするには、片方が悪者で、もう一方は立ち向かおうとしている、という理由だけでは、ちょっと弱いのです。
攻める側には、少なくとも利益が得られるという理由が必要です。
対立国に必要な資源があるだとか、特別な土地があるだとか、国としての利益がなければ、戦を仕掛けるほどの理由とは、なかなかならないわけです。
また、世界にはそのふたつの国しかないのでしょうか。
周辺諸国との関係に問題や、戦への介入はないのでしょうか。
利を求めているのは、ひとつの国だけではないかもしれません。
そのなかで、ひとつの国に戦を仕掛けることを決めたのは、なぜでしょうか。
王の個人的な恨みなども考えられますが、合理的な理由は必要です。
大臣や軍、国民への説明も、戦では重要になってきます。
SFを例に考える
ひとつのオーバーテクノロジーが存在する世界を描くとします。
このように考えます。
そして最終的に、論理的矛盾のない舞台を構築する。
これがすなわち「世界を設定する」ということです。
結論:【創作】アイデアの種を育てる:世界の設定【舞台を構築】まとめ
ひとつの事柄が世界に大きな変化をもたらすことは、インターネットや携帯電話など、通信の普及によって起きた現実世界の変化からも、よくわかると思います。
昭和~平成の恋愛ドラマのように「待ち合わせなどで連絡手段がなくてすれ違う」といった展開は、携帯電話が普及した現代では説得力に欠け「描けない場面になった」といわれています。
ファンタジーでも、矛盾のない世界を舞台としなければ、必ず破綻します。
そのためにも、現実の歴史などは「アイデアの種」を得ることができる最適な資料になります。
描きたい物語世界には関係のない話だから、といって蓋をするのではなく、なんにでも興味をもって吸収をする姿勢でいることが、よりよい作品を生み出すためには必要なことだといえるのです。
興味をもち、吸収し、創作に活かしていきましょう!
【オススメ】簡潔でわかりやすい世界史のテキストはこちら。
それでは今回はこのへんで!
最後まで読んでくださってありがとうございます(´ω`)