「ギャップ萌え~とはいうけれど」
- いざ表現するとなると難しい。
- 失敗するとキャラがブレてしまう。
- どうすればうまく二面性をもたせられるの?
というわけで今回は
「キャラクターの特徴づけ:ギャップを与える」についてのお話。
ルドゥク・サンクトゥス
いま書いている短篇小説の登場人物です。
ルドゥク・サンクトゥス。
元軍人で、退役後は作家をしています。
キャラクターに二面性=ギャップをもたせて、より魅力的に描こう、というのはよくいわれることですよね。
そこで考えるべきなのは、なにをもって「ギャップ」を表現するのか、という点です。
たとえばこの人物、ルドゥクは「元軍人」です。
眼に力があって体格もよく、まだまだ現役でも活躍できそうな外見。
ところがすでに退役していて、いまでは「作家」をしています。
確かに、二面性をもたせてあるようにも見えます。
動的な「軍人」と、静的な「作家」は、相反する職業のようにも思えますよね。
しかしどうでしょう。
これだけで「ギャップが与えられた」と、勘違いしてはいけません。
たとえば負傷して退役したのなら、肉体労働的な仕事には就けず、その経験を活かして作家をしていても、それほど不思議なことではありません。
ギャップを与えるには
忘れがちなことですが、読み手が「ギャップ」と感じるためには、まずはそのキャラクターに対して、しっかりとした「イメージ」をもってもらうことが必要となります。
現実でもそうですよね。
「あの人は○○な人だから~」というイメージをもっているからこそ
「そんな一面もあったんだ!?」と、ギャップを感じることになるわけです。
そこで大切になるのは、職業のように設定される「二面性」ではありません。
それだけに頼ると、破綻したブレたキャラクターになってしまいます。
ではなにをもって二面性を描くのか?
ズバリ「性格」です。
『ドラえもん』の登場人物を想像してみましょう。
わかりやすい例としては、やはりジャイアンでしょうか。
ジャイアンは普段、乱暴ないじめっことして、のび太を追い詰める役を担うキャラクターとして登場します。
ところが、映画などではときとして友情に篤いキャラクターとして描かれ、のび太を助けたりします。
視聴者は、このシーンにグッと惹きつけられますよね。
ここに「ギャップ」が生まれるのは、視聴者がジャイアンに対して「乱暴者」「いじめっこ」というイメージをもっているからです。
では、創作でそういったイメージを抱かせるキャラクターを描くにはどうすればいいのでしょうか?
それには簡単な技があります。
イメージを抱かせる個性を与える
キャラクターを「○○過ぎる」性格、という枠にはめるのです。
いくつかイメージがあっても、ひと言で言い切ってみてください。
ルドゥクは「理屈っぽ過ぎる」性格。
なんにでも、原因や理由を求めてしまいます。
それゆえにとっさの判断ができず、行き詰まってしまいがち。
世のなかには、理屈だけでは片づけられないことも少なくないからです。
終始そんなイメージを与える行動が多い彼。
ですが突然、放り出したように海に飛びこむような行動を起こします。
それはある「きっかけ」によって引き起こされた行動でした。
その突然の行動に「ギャップ」が生まれるわけです。
そのためにはやはり、基本となる「性格」がきちんと描かれる必要がある、ということになります。
キャラクターにギャップを与える場合は「性格」に注目してみてください。
それでは今回はこのへんで!
最後まで読んでくださってありがとうございます(´ω`)